Nittoグループレポート2016
12/44

トップメッセージ11Nitto Group Report 2016戦を開始します。具体的には、特にグリーン・クリーン・ファインの領域でいくつもの事業軸(多軸)を立て、「顧客密着」「三新活動」「多軸創出」「融合」といった基本的な強みを磨きながら、グローバルニッチトップ™戦略やエリアニッチトップ™戦略により差別化された市場占有率の高い製品を創出します。さらに「M&A」「外部レバレッジ活用」「知財戦略」「ブランド価値向上」の新たな強みを加えることで成長を加速させます。この成長戦略を支えるために、3か年で設備投資1,900億円、M&Aや環境施策などの戦略投資1,600億円の合計3,500億円の資源投入を計画しています。同時に、「無・減・代」プロジェクト(すべての業務・工程を「無くす、減らす、代える」の視点で効率化する)で継続的な構造改革を進めていきます。また、グローバルな視点からマネジメントシステムや人事制度を見直し、経営インフラ・リソースの抜本的強化を図るほか、2015年6月より適用されたコーポレートガバナンス・コードを適切に実践することで企業価値の拡大につながる「質の向上」を図ります。これらにより将来にわたってステークホルダーの皆様に満足いただける企業を目指します。中期経営計画「Nitto-2018」の初年度となる2016年度の業績については、為替レート1ドル=110円のもと、売上収益7,700億円、営業利益900億円を計画しています。オプトロニクス事業においては、業績を牽引してきたスマートフォンの市場成長が鈍化する傾向にあり、液晶ディスプレイに代わり、有機ELディスプレイの採用が拡大するとの環境変化も予測されています。Nittoグループは、有機ELディスプレイ向け材料についても対応を進めており、液晶ディスプレイ向けの光学フィルムとともに高いシェアを維持していきます。インダストリアルテープ事業のうち自動車材料事業は、航空機、鉄道車両や船舶などの他輸送機向け材料を加えて「トランスポーテーション事業」へと発展させ、自動車材料で培った製品技術や分析技術を他輸送機向けに展開すると同時に、航空機などで確立してきた専門性を自動車へ展開します。メディカル事業では、好調な核酸医薬の受託製造ビジネスをさらに伸ばすため、設備増強を進めます。分子標的DDSを用いた肝硬変治療薬については、米国を中心に次の治験ステージへ進展する計画です。近年、温室効果ガス排出量削減のための新たな国際的枠組みが採択され、すべての国に、削減目標の策定と定期的な見直しが求められています。Nittoグループは、事業戦略の一環として、中期経営計画にCO2排出量の目標値などを含む環境目標を組み込むことが必要であると考え、経営トップの意思を迅速かつ確実に実行へと移すべく、新たな体制を構築しました。取組みの一つとして、グリーンコミッティーを組織し、環境に関わるリスクのみならず的確に現状を把握2016年度の取組み環境目標の見直しについて■新規事業の創出・拡大既存技術の新市場・新用途展開グリーン(環境)GNTANTクリーン(新エネルギー)ファイン(ライフサイエンス)GNT: グローバルニッチトップ  ANT: エリアニッチトップ波長変換材ネオジム磁石★NEW★NEWLED封止材窓用省エネフィルム核酸医薬分子標的DDS新経皮吸収薬(PassPort™ System)消費財ビジネス(3事業会社統合)紙おむつ用テープ航空機用関連材次世代自動車向け部材カーエレクトロニクス関連材グリーン・クリーン・ファインの新たな製品・事業を開発し成長を牽引★NEWは今後、上市予定の製品です。

元のページ 

page 12

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です