Nittoグループレポート2016
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27Nitto Group Report 2016リスクマネジメント事業継続マネジメント■2015年度の主な活動Nittoグループは4つの基本方針を掲げ、「減災(災害による被害をできる限り小さくする取組み)」と「早期復旧」を両輪として、事業継続マネジメント(BCM)に取り組んでいます。事業継続に大きな影響を及ぼす恐れのある地震、パンデミック(感染症の世界的大流行)、大停電などに備えて事業継続計画を策定し、ワーキンググループを設けて定期的に体制や機能の確認、訓練などを実施しています。また、重要な決議事項があれば管掌取締役を長とする危機管理委員会で審議し、マネジメント体制の強化と対応力の向上に努めています。ITインフラ•ITシステムバックアップ体制の強化(遠隔地補完など)調達材料の確保•グローバル調達の推進•サプライチェーンのリスク管理•調達先の複数化製造拠点の分散および代替生産•海外4エリアとの連携物流の確保•クライシスマネジメントチームの役割分担の明確化•ワークショップ・訓練の実施対策本部および支援体制の構築•通信手段の確保と運用ルールの明確化•支援物資確保教育・訓練•定期的な避難・安否確認訓練•行動基準などの周知日東ヨーロッパのBCM日東ヨーロッパ(現日東ベルギー)は、危機対応計画を策定し有事に備えています。2015年度には、その実効性を検証するために、地元ゲンク市消防局の協力を得て、同社構内で化学物質が漏えいしたという想定の合同訓練を実施しました。今後も継続して対応力の向上と連携強化を図ります。リスクの抽出と対策Nittoグループは、毎年2,000名を超える管理職を対象としてビジネスリスクアンケートを実施しています。当アンケートは、グループに関わるリスクと事業や地域の特性によって異なるリスクを見極めるとともに、管理職一人ひとりのリスクへの認識を高めることを目的としています。アンケートの結果は管理職CSRワークショップでフィードバックされ、さらに拠点・グループ会社特有のリスクについて全員で議論し対策を検討しています。また、製品リスク※や情報セキュリティといったグループ共通のリスクについては、委員会などを設け対応しています。※製品リスク管理については30ページをご参照ください。情報セキュリティマネジメントの強化近年、私たちは不注意による情報漏えいや外部からの攻撃による情報流出の脅威にさらされています。そのため、2015年度は情報セキュリティ強化の一環としてグローバルでの管理体制を整えました。情報の保管・利用に関する運用ルールの遵守を徹底するほか、ITインフラの技術的対策および監査や自己点検によってセキュリティに関する弱点をなくす取組みを行っています。また、e-ラーニングを活用した従業員への教育も開始しました。お客様の信頼を確保するために、「セキュリティインシデント※が少なく、情報漏えいがない状態」を目指し、グループ全体でレベルアップを図ります。※データの紛失、ウイルス感染、不正アクセスなどの事件や事故

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