ブックタイトルNittoグループ統合報告書2019

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概要

Nittoグループ統合報告書2019

戦略CTOが語るR&D戦略多様な形で価値を生み出すビジネスモデルへの転換原材料中間材料部材製品新事業を立ち上げていくためには、積極的に新しいテーマに取り組んでいく必要があります。それには「コンバージェンス(融合)」の視点が重要です。すなわち、自らの技術だけでなく他の技術と融合させるということです。自部署、自社だけではなく周辺に目を向けることで、これまで気づかなかった何か(プラスアルファ)が生まれる可能性が高まります。しかし、そのような新たな分野へ挑戦するテーマの場合、通常の意思決定プロセスでは時に社内承認に時間がかかりすぎてしまいます。そこで、将来性が見込めると判断したテーマには、会議体などを通さずスピーディーにCTOが決裁できる「経営ファンド」を活用しています。運用にあたっては、短いフェーズごとにマイルストーンを設定し、事業化を進めるかどうかの判断を行っています。テーマの将来性を見極めるポイントは「必然性」です。これは、基幹技術やプロセスエンジニアリング、知的財産権など、Nittoグループが持つ強みを新規テーマでどれだけ活かすことができるかということです。必然性があれば、それは「無謀」ではなく「チャレンジ」になります。自社の強みを最大限に活かし、コンバージェンスを図ることで、将来のグローバルニッチトップTM製品になり得るようなテーマを数多く創出し、中長期的な企業価値向上へ貢献したいと考えています。グローバルニッチトップTM製品につながる新事業創出に向けて多様な技術の「出口」により事業フィールドの拡大を目指すこれからはひとつの技術から多様な形で価値を生み出すビジネスモデルへの転換が必要です。これまでの製品化プロセスではある特定の事業や特定の用途を意識しながら進めていたため、技術の発展に時間がかかっていたように感じています。開発した技術を自社製品として提供するだけではなく、知的財産権の売却、オプション行使による対価受領など、多様な技術の「出口」を意識したビジネスモデルへの発想の転換を図り、技術の発展と事業フィールド拡大を目指しています。どのような価値を提供し、どのようなポジションを築くのか、事業戦略に則った知財網をテーマ検討段階で構築し、確立した技術はきちんと知的財産権を取得していきます。NittoグループはBtoBメーカーですので、社会に価値を届けるためにはサプライチェーン上のお客様とのつながりが重要です。お客様が描くロードマップを共有いただき、いかに一体となってお客様に寄与していくかが鍵となります。お客様との関係をより強固なものにし、最適な「出口」を見極めて事業フィールドを拡大していくことで、継続的な成長を実現していきます。「コンバージェンス(融合)」と「チャレンジ」を通じて積極的に新しいテーマに取り組んでいきます事業領域拡大ロールトゥーパネルRインキュベーター※IoTセンササービスマネジメント超薄型偏光板プラスチック光ファイバー新製品・プロセスエンジニアリングライフサイエンス技術供与インタンジブル価値新事業創出※スタートアップ企業の支援を行う事業者31 Nitto Group Integrated Report 2019 32