ブックタイトルNittoグループ統合報告書2019

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概要

Nittoグループ統合報告書2019

経営基盤環境CO?排出量の削減再生可能エネルギーの利用設備による省エネ対策CO?排出削減Nittoグループは気候変動対策として主にCO?排出削減に取り組んでいます。主な要因としては、生産工程におけるエネルギーの使用と溶剤の燃焼が挙げられ、対策を強化しています。2018年度、設備導入や省エネ対策のほか再生可能エネルギーの利用促進を図り、前年度から17,058ton減少し812,810tonとなりました。これまで燃焼処理を行っていた使用済み有機溶剤をリサイクルする設備をNitto豊橋事業所へ導入しました。これにより、1,100ton/年の削減を見込んでいます。また、日東精密回路技術(深?)では、冷却装置を高効率のインバータ式に置き換えるとともに、熱源システム全体のエネルギー効率を最大化できるよう制御プログラムを見直しました。その結果、2018年度はCO?排出量を150ton削減できました。設備が本格稼働する2 0 1 9 年度には1,060tonの削減を見込んでいます。Nittoグループは、経営へ与える影響を鑑み、事業活動を通して「CO?排出削減」「エネルギー・原材料・水などの効率的利用」「汚染・有害物質の排出削減」の3つに重点的に取り組むべきであると認識しています。中でも気候変動については、CO?排出削減の関連規制などへの対応に伴うコスト増、さらには自然災害の増加による生産設備の停止といった影響が懸念されており、緩和とともに適応への対策も急務となっています。これらを中心に取り組むとともに、自らの経験を活かし環境保全に貢献できるようなソリューションを社会に提案する役割も重要と考えます。なぜ、重要なのかNittoグループは経営と一体化した環境活動を推進するために、環境基本方針のもと環境目標を策定しています。環境目標は、全社環境部門が立案し、経営層が参加する環境安全委員会で協議したうえ、取締役会もしくは経営戦略会議で決議されます。目標の達成に向け、事業執行体の環境安全部署が中心となってISO14001に則り環境保全活動を実行し、全社環境部門はその活動の推進・サポートを行っています。さらに、これまで投資が難しかった最新鋭の設備導入や技術開発など、より積極的な環境対策を進めています。Nittoグループのアプローチ労働環境の改善Nittoグループは、「安全をすべてに優先する」という価値観を共有しつつ、日々の事業活動を行なっています。一人ひとりが健康で安心して働ける職場を全員参加で築くことが、あらゆる事故・災害をゼロにすると考えます。重大・重要災害※の発生防止Nitto Life Saving Rules の制定2018年度、重大災害はありませんでしたが、重大災害に繋がる恐れのある重要災害は12件発生しており、未だ発生を抑えることができていません。この状況を真摯に受け止め日々危機感を持ち活動を推進しています。2017年度に相次いだ車両による事故は、構内歩車分離の義務化、フォークリフトの仕様運用見直しのほか、各国で交通安全意識向上に向けた自主的な取り組みを進めることで発生を抑えることができました。しかし、依然として「切れ」「巻き込まれ」による事故は起きており、2 0 1 8 年度はリスクアセスメントを見直すとともに、Nitto Life Saving Rulesを新たに制定しました。リスクアセスメントの見直し2018年度、製造・加工現場のみならず構内に潜在している重大・重要災害に繋がる危険源を特定し、適切なリスク評価により、リスクの低減・管理ができるようリスクアセスメントをグループ共通のものに再構築し、ガイドラインを見直しました。2019年度にグループ全体に展開・実行します。人権を含めたCSRに配慮した調達活動CSR調達ガイドラインおよびCSR調達アンケートの改訂Nittoグループは、お客様や仕入れ先様をはじめとするステークホルダーの皆様から信頼され選ばれる企業であるために、CSR調達を推進しています。「調達基本方針」に基づき、「行動指針」に従うことで企業倫理や社会常識から逸脱しないような調達活動に努めます。また、CSR調達はNittoグループ単独でなし得るものではなく、サプライチェーン全体の協力が必要と考え「CSR調達ガイドライン」を制定し、公正かつ公平な取引や企業倫理と法の遵守、環境への配慮などに仕入れ先様にも取り組んでいただくようお願いしています。仕入れ先様でのCSRへの取り組み状況を確認するCSR調達アンケートの実施や、取引開始時の適正評価を行う「CSR調達取引先評価チェックシート」を導入した2017年度に続き、2018年度は、アンケート対象企業を拡大したほか、CSR調達ガイドラインの見直しに着手しました。アンケートの結果、環境・社会面で「著しいマイナスインパクト」を及ぼす仕入れ先様は特定されませんでした。2019年度はCSR調達ガイドラインの改訂を完了させ、それに基づくアンケートの改訂と実施を計画しています。サプライチェーンにおける人権の尊重Nittoグループは、「世界人権宣言」を支持し「Nittoグループ人権基本方針」を定めています。人権の尊重はグループ内だけに留まらず、サプライチェーン全体で対応すべき課題であることを認識しています。Nitto Life SavingRulesのポスター電力使用によるCO?排出がグループ全体のおおよそ半分を占めるため、再生可能エネルギーの利用を積極的に進めており、日東ベルギーでは購入電力の100%、日東ベントでは約半分がグリーン電力です。2018年度は、Nitto豊橋事業所でCO?排出の少ない水力発電による電力の購入を開始しました。これにより、7,460ton/年のCO?排出削減が見込まれます。また、Nitto尾道事業所やNitto東北事業所、日東シンコー、日東電工インドは太陽光発電を導入しており、特に東北事業所では蓄電池併用型として国内屈指の規模となる全量自家消費型の太陽光発電設備を2018年に本格稼働させ、CO?排出量をCO?排出量730,000 ton/年項 目 2025年度目標製品安全・品質Nittoグループでは、各種ルールを定め事故・災害の発生防止を講じてきましたが、従業員への周知・徹底を図るため、一目で分かり、覚えやすいアイコンを用いたNitto Life Saving Rulesを制定しました。VR機器を用いた危険認知型教育も活用しながら、すべてのグループ従業員がNitto Life Saving Rulesを遵守する安全文化を醸成し、事故・災害の撲滅を目指します。※重大災害 : 死亡、後遺症(障がい)が残る災害重要災害 : 重大災害につながる恐れのある災害47 Nitto Group Integrated Report 2019 48