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第7章 私たちの文化・生活とともに 捕まえる(1)

テープの歴史館

捕まえる(1)粘着力で「捕まえる」テープ

泥棒を捕まえた粘着マット

新聞によりますと、1999年3月の深夜、量販店で入り口のガラスを割って侵入した泥棒が、床に敷いたゴキブリ用ならぬ対人用の粘着マット(セコム株式会社が試作)に足をとられ、駆けつけたセコムの緊急対処員に捕まったという事件が福岡県でありました。

これは、マットの上に特殊な粘着剤を厚く塗ったもので、この上に乗ると、まず動けないという優れものです。もがいているうちに緊急対処員や警官が駆けつけるか、または逃げた場合でも脱いだ靴や足跡など遺留品を得ることができます。

このように人間が捕まったのは珍しい事件ですが、そもそも「粘着剤で捕まえる」ことは、以前から私たちの身近なところで行われていました。最も多いものは、昆虫をターゲットとしたものです。

飛んで粘着剤につく夏の虫!?

たとえば子供の頃、竹竿の先にトリモチをつけ、セミやトンボとりをした経験、ありませんか?

テープ状のものとしては、昔、魚屋さんなどの天井から吊るしてあった「ハエとり紙」があります。これは両面粘着テープを天井から吊るして、飛んでいるハエを捕まえるものです。時にはカナブンなども捕まったようです。

ハエとり紙は、言ってみれば「飛んでいる虫が止まってくっつく」ものですが、最近では「虫をおびき寄せて捕まえる」タイプのものが、いくつか開発されています。
たとえば、虫が好きな黄や青といった色でおびきよせて捕獲する粘着テープなどです。性フェロモンが入ったテープでおびきよせる製品もあります。
このような製品は屋外で使われるため、雨に濡れても粘着力が落ちないように設計されています。

照明器具に透明の粘着シートを貼り、光でおびきよせて捕獲する方法もあります。主に農作物対象に行われています。「飛んで火に入る夏の虫」の、粘着テープバージョンといったところでしょうか。

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