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明日への投資:サステナブルなモノづくりを支える脱炭素に向けたイノベーション / CNN International Commercial

気候変動対策が喫緊の課題となっている中で、各国の政府・自治体、企業などが持続可能な地球環境の実現に向けて取り組みを加速させています。「なくてはならないESGトップ企業」を目指すNittoが開発中の独自のCO2分離回収・固定変換までのトータルソリューションに関する記事が米国メディアCNNに掲載されました。2024年11月に開催されたCOP29※1における環境省主催のジャパン・パビリオンでも出展した脱炭素社会の実現に貢献するNittoの技術とサステナブルな未来に向けた想いが紹介されています。

※1 COP29:国連気候変動枠組条約第29回締約国会議

※ CNN International Commercialによって制作された記事の日本語訳を以下に掲載しています。元の記事(英語)はこちら

サステナブルな未来を目指し、産業の脱炭素化に取り組む世界のイノベーター・政府関係者たち

世界各国が現行の計画・政策を変えなければ、今世紀末3.1℃という壊滅的な気温上昇につながる――2024年10月、国連「排出ギャップ報告書2024」において世界トップクラスの気象学者たちが警鐘を鳴らした。パリ協定の1.5℃目標を守るため、COP29を契機に各国が「2030年までの温室効果ガス42%削減」をコミットするよう気象学者たちは求めた。かつてない高さの目標値だ。

政府や企業などの削減施策のメインターゲットは、温室効果ガスの76%を占める二酸化炭素(CO2)。日東電工株式会社(以下「Nitto」)も2050年度までにCO2排出量実質ゼロを目指す。サステナブルな未来の実現に向けて、新しい発想でチャレンジを続けている。

Nittoは、1918年に電気絶縁材料の国産化を目指し、東京・大崎にて創立。

イノベーションにかける思い

絶縁材料メーカーとして1918年に創立以来、活躍の場を広げ続けてきたNitto。今日では電子機器からメディカル製品、インフラ施設に至るまで、さまざまな用途で強みを発揮する高機能テープやフィルム、部材などを手がけている。

成長の原動力は、イノベーションにかける強い思い。例えば、「三新活動」と呼ばれる顧客志向のアプローチがある。既存製品に新たな技術を加え、「新」しい用途を開拓する。もしくは新しい技術を用いて「新」製品を開発したうえでその用途を広げ、市場において「新」しい需要を創出する。3つの「新」を重ねて進化し続ける、Nittoならではのアプローチである。

Nittoの三新活動は、差し迫る環境問題への対策にも展開されている。原材料の製造工程を含めたサプライチェーン全体から、CO2排出を100%防ぐことは難しい。Nittoは排ガスなどからCO2を分離回収する「CO2分離膜」の開発を加速し、滋賀事業所で実証機の導入・試運転を開始している。同時に、回収したCO2を化学物質に変換し、有効活用する技術や、大気中のCO2を捕捉する技術などの開発も推進。温室効果ガスの吸収量が排出量を上回っている状態、「カーボンネガティブ」を達成するソリューションの提供に向けて取り組んでいる。

Nittoは排ガスなどからCO₂を分離回収する「CO₂分離膜」の開発を加速

カーボンネガティブを実現するソリューション

カーボンネガティブ実現を目指し、世界と足並みを揃えて取り組むNitto。次に紹介する3つの技術を組み合わせ、製造プロセスにおけるCO2排出量の最小化と、大気中のCO2捕捉を可能とした。

まず「CO2分離回収」プロセスでは、NittoのCO2分離膜が工場の排ガスからCO2を回収。次は「気体の化学変換」。回収したCO2をNitto独自の技術で化学物質に変換する。例えば、さまざまな産業で防腐剤や抗菌剤などに利用されるギ酸が生成できる。そして最後に「大気中のCO2捕捉」。高度な技術で大気中から直接CO2を捕捉し、貯蔵または再利用する。トータルで温室効果ガスを削減し、気候変動緩和に寄与するイノベーションだ。

「NittoはESG(環境・社会・ガバナンス)を経営の中心に置き、世界に『なくてはならない』価値を提供するESGトップ企業への変革を目指しています。カーボンネガティブ・ソリューションによるCO2排出量削減は、私たちの変革を加速するカギとなります」

日東電工株式会社 執行役員 経営・ESG戦略本部長
戸塚 健之

カーボンネガティブ・ソリューションの開発に着手する以前から、Nittoはサステナビリティを最優先課題と位置付けてきた。積年の努力がCO2排出量削減目標の前倒し達成につながり、また2024年のSBT認証取得が裏付けるように、グローバルな環境目標達成に向けての取り組みを加速させている。

製造工程では一定のCO₂排出は不可避と認識し、Nittoはトータルでカーボンネガティブを達成するソリューションの創出に注力

明日への投資

環境・人類に貢献する製品・サービスの創出に注力し、ESG投資を進めるNitto。サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)への取り組みの一環として、Nittoが生み出す製品・サービスの地球・人類への貢献を可視化し、中でも貢献度の高い製品を「PlanetFlags™/HumanFlags™」として認定するスキームを制定した。サステナブルな事業開発のあるべき姿を示すものだ。

「Nittoは未来の地球を守り、人と社会を豊かにする活動と製品にリソースを投じています。これは経済価値の創造のみならず、企業価値の向上にもつながると考えています」

日東電工株式会社 執行役員 経営・ESG戦略本部長
戸塚 健之

Nittoはグローバルなイベントに参加することで、製造業の脱炭素化への機運を高めている。2024年11月のCOP29では、ジャパン・パビリオンにおいて「製造業で利用する貫流ボイラーからのCO2分離回収・変換・利用技術の実践」をテーマに出展し、最先端技術を世界にアピールした。また、各国政府の関係者とのコミュニケーションを通じて、気候政策に関する議論の活性化に寄与した。

世界が温室効果ガス大幅削減の必要に迫られる今、モノづくりの脱炭素化にはイノベーションが欠かせない。Nittoは永きにわたり、新しい発想で価値を創造する力を培ってきた。これからも技術を生み出し、組み合わせて、CO2をはじめとする温室効果ガス削減のトータルソリューション提供に取り組み続ける。経済価値とともに、地球環境・人類・社会の豊かな未来を実現するという信念を持って。