本文へリンク

シェアする
  • LinkedIn
  • mail
  • copy
    URLを
    コピーしました
  • ニュースリリース
  • サステナビリティ

CO2回収設備向け『CO2濃縮型小型貫流ボイラ』の開発と導入

日東電工株式会社(本社:大阪市、社長:髙﨑秀雄、以下Nitto)は、このたび、株式会社日本サーモエナ―(本社:東京都港区、取締役社長:泉 雅彦、以下「日本サーモエナー社」)ご協力のもとCO2濃度を従来の約3倍※1に高めることが可能な「CO2濃縮型小型貫流ボイラ」の開発が完了し、Nittoの高分子分離膜によるCO2回収技術※2を活用したボイラ排ガスのCO2回収設備向けに導入しますのでお知らせします。

産業界では、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの利用促進や水素社会実現に向けた技術開発が進められています。その中で、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)やCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)と呼ばれる燃焼装置の排ガスからCO2を分離・回収・貯留・利用する技術は、グリーン水素※3との合成で天然ガスの成分であるメタンを生成するメタネーション技術の重要な要素として注目されています。
排ガスからのCO2回収は、事業用火力発電設備などの大規模な設備を中心に化学吸収法等による開発が進められています。一方、各種工場で使用される小規模な民生用ボイラでは規模のメリットが得られないため、発生源となるボイラに対してCO2回収設備コストが大きくなりすぎる問題がありました。この問題解決に向けて、Nittoの高分子分離膜によるCO2回収技術を活用した「CO2濃縮型小型貫流ボイラ」の開発と技術検証を日本サーモエナー社と進めて参りました。
小規模な民生用ボイラでは、排ガスCO2濃度を高めつつ、ボイラ運転を追従することが難しい中、日本サーモエナー社では、排ガス再循環※4制御システム(特許出願中)によってこの課題を克服、小型貫流ボイラの排ガス中CO2濃度を濃縮して排出することに成功いたしました。本製品は2024年度内での販売開始を、その初号機については、Nittoへの納入を計画しています。

Nittoは、大気中のCO2捕捉やCO2の化学変換技術の確立と効率化を推し進め、CO2削減のためのトータルソリューション提案を通じ、ESGへの取り組みを新たな事業機会に繋げ、社会課題の解決と経済価値の創造の両立を加速させ、さらなる飛躍を目指します。

CO2濃縮型小型貫流ボイラの製品及び仕様詳細につきましては、下記よりご確認下さい。
(日本サーモエナー社リリース:https://www.n-thermo.co.jp/topics/detail.php?pkId=88)

CO2濃縮型小型貫流ボイラ外観

CO2濃縮型小型貫流ボイラ外観

※1 従来のガス燃料焚き小型貫流ボイラの場合、排ガス中のCO2濃度は9~10vol%程度。開発品では25~30vol%(条件によっては最大50vol%)に濃縮して排出することに成功。
※2 濃縮ボイラからの高濃度CO2を分離膜で回収する技術については、特許出願中。
※3 化石燃料を使用せず、再生可能エネルギーで製造した水素を示します。
※4 排ガスを再循環することで燃焼用空気に含まれるN2(窒素)をCO2(二酸化炭素)と置換します。本来空気中に含まれる燃焼に必要な酸素は、別途供給する必要があります。

ニュースリリースに関するお問い合わせ

日東電工株式会社 ブランドコミュニケーション部 広報グループ

シェアする
  • LinkedIn
  • mail
  • copy
    URLを
    コピーしました
ご注意
こちらで掲載されている情報は発表日現在の情報です。他のメディアなどで御覧になった情報と内容が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。