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脱炭素社会の実現

基本的な考え方

Nittoグループは、サステナビリティ重要課題の一つとして「脱炭素社会の実現」を掲げており、気候変動の原因であるGHG排出を削減することは、持続的成長と持続可能な環境・ 社会の実現に不可欠であり、重要な社会的責務と考えています。気候変動を取り巻く環境や社会の変化は企業経営においても将来の重大なリスクと捉え、Nittoグループでは対策として、2022年にカーボンニュートラル宣言を行い、脱炭素への取り組みを推進しています。

推進体制

気候変動に関する取り組みの実行性を高めるために、環境担当役員を責任者としたGlobal Green Committeeを設置し、関連機能部署であるESG経営全体を推進する担当部署、調達担当部署のみならず事業執行部署、エリア統括との組織横断的な連携を強化しています。詳細は、TCFDページをご参照ください。

GGC取り組み体制図

戦略と目標

Nittoグループは2022年にカーボンニュートラル宣言を行い、2030年までにGHG(CO2)排出量を40万トン(2020年比46.3%削減)、2050年までにGHG(CO2)排出量(Scope1+2)を実質ゼロにすることを目指しています。この目標達成に向けて、無溶剤製法への転換、エネルギーの有効活用(省エネ)、再生可能エネルギーへの転換、環境貢献製品(PlanetFlags™)の創出に取り組み、リスクの最小化と機会の最大化を図ります。また、2050年のGHG(CO2)排出量(Scope1+2)実質ゼロに向け、Scope1の対策を強化し、H2(水素)活用技術やCO2回収技術の確立にも挑戦しています。

再生可能エネルギーの利用に関しては、「Renewable Energy 100% (RE100)」に加盟し、2035年までにグローバルで100%の目標を掲げています。再生可能エネルギー電力は将来的に供給量不足が予想されることから、社会実装の加速、長期視点での安定調達に向けて取り組んでいきます。

設備運用の改善や高効率設備への更新による省エネ、太陽光発電設備の新規導入・増設による再生可能エネルギーの利用増加などの取り組みに対し、2021年を起点とする10年間で800億円の投資計画を策定し、実行しています。

社会全体のカーボンニュートラル達成には、自社だけでなくサプライチェーン全体でのGHG(CO2)排出量(Scope3)の管理と削減が必要です。2030年までにGHG(CO2)排出量146万トン(2022年比25%削減)を目指し、削減活動を進めています。

GHG(CO2)排出量目標

国際イニシアチブ認定の取得

Science Based Targets(SBT)

日東電工株式会社は、2030年に向けた温室効果ガス(以下、GHG)排出目標が、科学的根拠に基づいた目標であるとして国際的イニシアチブ「Science Based Targets」認定を取得しました。
*詳細はニュースリリースをご参照下さい。

RE100

再生可能エネルギーによる自社のCO2削減や社会全体の再生可能エネルギー実装を促進するため、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに転換することを目指す「Renewable Energy 100% (RE100)」に2024年5月23日に加盟しました。2035年までに、グローバルで100%達成を目指します。

取り組み

無溶剤製法への転換

新技術により、乾燥工程や回収処理に多くのエネルギーを必要とする溶剤製品の無溶剤製品への転換、有機溶剤の使用削減をすすめています。

エネルギーの有効活用

省エネ標準仕様書を作成し、グローバルで製造工程における省エネの取り組みを推進しています。
クリーンルーム空調における省エネやLED化などへの投資、製造工程における省エネの推進や製造プロセスの電化(脱化石燃料)に対しても積極的に取り組んでいます。

再生可能エネルギーへの転換

再生可能エネルギーの安定調達加速

再生可能エネルギーによる自社のGHG(CO2)削減や社会全体の再生可能エネルギー実装を促進するため、事業活動で使用する電力を再生可能エネルギーに転換する取り組みを行っています。
再生可能エネルギー電力は将来的に供給量不足が予想されることから、Power Purchase Agreement (PPA)も積極的に活用し、社会実装加速に貢献します。再生可能エネルギー電力の安定調達を目指します。
*転換率はサステナビリティデータブックをご参照ください。

太陽光発電設備の設置

Nittoグループでは、2005年より自家発電のための太陽光発電設備を積極的に導入しています。
*太陽光発電量など詳細はサステナビリティデータブックをご参照ください。

写真左:屋上に設置された太陽光発電設備(日東電工 茨木事業所)
写真右:カーポートに設置された太陽光発電設備(韓国日東オプティカル株式会社)

水素活用技術の開発

東北事業所CO2ゼロエミッション工場は再生可能電力と太陽光発電により製造されたH2(水素)と外部調達によるH2(水素)から蒸気の製造を行い、工場でのCO2排出ゼロを達成しています。

*詳細はニュースリリースをご参照ください。

炭素回収技術の開発

2050年度のGHG(CO2)排出量(Scope1+2)実質ゼロに向け、製造工程での排出が避けられないCO2の回収に向けた「ネガティブエミッション技術」の開発を加速させています。CO2分離、気体の化学変換、大気CO2補足(Direct Air Capture)の複数のネガティブエミッションに関する技術を組み合わせ、CO2削減のためのトータルソリューションとして提案しています。

環境貢献製品の創出

Nittoグループは生み出す製品・サービスの環境への貢献を可視化し、特に貢献度合いの高い製品・サービスをPlanetFlags™として認定することで、サステナビリティ重要課題への取組みを具現化していきます。
*詳細はPlanetFlags™/HumanFlags™(環境・人類貢献製品)をご参照ください。

サプライチェーン全体でのGHG(CO2)排出量(Scope3)削減

Scope3における原材料由来のGHG(CO2)排出量の割合は40%と最も大きい割合を占めており、Nittoグループの重要な取り組み課題となります。その他、社内廃棄、輸送、製品廃棄を活動対象として、削減活動を進めていきます。
*詳細はサステナビリティデータブックをご参照ください。