企画展 第5回 くっつくはがせる技ありテープ展
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一口に「くっつく」と言っても、実は粘着テープにはくっつけ方にひと工夫あるもの、こんなところに!?という意外な場所にくっつくテープが存在します。
引き伸ばしてくっつくテープは自己融着テープと言います。
自己融着テープは、テープですが、粘着剤は塗られていません。このテープは、ブチルゴム、EPゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムからできています。
合成ゴムは、石油が原料で形がなく、弾力のある粘土のようなものなので、自分同士ではよくつきます。
その特性を利用してNittoでは合成ゴムをテープにしました。そしてテープ同士がくっつかないようテープの表面に薄い皮膜をつくりました。
使うときに2~2.5倍に引っ張り伸ばしながら巻き付けると皮膜が破れ、ブチルゴムが表面に出てききてテープの表と裏が密着して、きちんと一体になるのです。
主に電力ケーブルや通信ケーブルの接続部分に、絶縁用、防水用として使われています。伸ばしながら巻き付けてゴムの層をつくり、絶縁性、防水性を高めています。
何かにテープをくっつけようとするとき、表面に油が付着しているとテープがくっつかず、すぐにはがれてしまうので、油を取り除くことに時間と手間がかかります。
そこで油を吸収しやすい粘着剤を開発!一般的なアクリル系粘着剤よりも油がなじみやすい(親油性の高い)粘着剤のため、表面の邪魔な油を粘着剤の中に吸収します。
そのため、さび防止や加工のために油が塗られた金属板など取り除ききれない油が着いていてもしっかりくっつきます。
しかも、有機溶剤を使用しておらず環境にやさしい粘着剤です。
自動車の内装材やOA/家電機器内部などで貼り合せや部品固定に油面にくっつくテープが使われています。
私たちが粘着テープをはがしたい時は通常、手でひっぱってはがしますが、はがしたい時に粘着力そのものをなくしてしまう方法もあります。「必要な時にはしっかり貼り付いて、はがしたい時にはパラリとはがれる」という便利な粘着テープです。
熱を加えるとはがせるテープの粘着剤には熱を加えると膨張するカプセルが入っています。
熱を加えるとカプセルが膨張して粘着剤の表面が凸凹になることで、接着面積が小さくなり、被着体を自然にはがすことができます。
電子部品のもとになる基板を小さなチップ状に切断するときの仮固定に使われています。
紫外線をあてる前は普通のテープと同じように粘着力があるベタベタしたテープです。
あらかじめ紫外線を当てると粘着剤を硬化させる物質を粘着剤の中に入れているので、紫外線を当てると粘着剤が硬くなり、縮みます。
べたついたものが硬くなり、縮むので接着面積が小さくなり、ハラリとはがれます。
半導体と電子部品を製造する工程で使われます。
半導体ウエハの厚みを薄くするために裏面から削るとき(バックグラインド)や小さなチップ状に切断するとき(ダイシング)の仮固定に使われています。
はがすときのショックを避けるために、あえて支持体(基材)が2つに割けて掲示物と壁などの両側に残るように柔らかな支持体を採用しています。
残った支持体の上から粘着剤に濡れたティッシュペーパーなどで水分を含ませると数秒で粘着剤がゼリー状に膨らみ、粘着力がなくなるために、擦らずきれいにはがれる仕組みです。
粘着テープを使えない壁紙でも、ポスターやカレンダーを貼ることができる粘着テープです。
水を含ませるとキレイにはがせる粘着テープなので、賃貸住宅などで壁紙にポスターを貼りたくても穴の開く画びょうは使えない、従来の粘着テープでははがす時に壁紙を破いてしまう、という問題を解決できます。